自動車保険の等級と割引率を徹底解説:知らないと損する保険料の仕組みとは


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「自動車保険って、等級で保険料が変わるって聞くけど、
いまいちよく分からない」
「比較サイトや代理店の説明も見たけど、
情報が多すぎて逆に混乱する」
そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。
自動車保険には加入しているけれど、
実際に自分が今どの等級なのか、
それがどう影響しているのか
分からないまま保険を選んでいませんか?
数ある自動車保険の中でも、
最も見逃せないのが「等級」と「割引率」の関係です。
等級が上がれば保険料は安く
事故を起こすと等級が下がって割増になる——
これは何となく知っている人もいるかもしれません。
しかし実はこの「等級制度」、ただの数字の違いではなく、
保険料に大きな影響を与える複雑な仕組みを持っているのです。
この記事では、自動車保険においての等級と割引率について、
初心者の方でもスッと理解できる様に、
制度の基本から仕組み、具体的な割引率、
損しないための活用法まで徹底的に解説していきます。
情報が多くて迷いがちな自動車保険選びですが、
この記事を読み終わる頃には
「等級がこうだから、この保険がいい」と
自信を持って選べる様になっているはずです。
早速、次の章からその仕組みをひとつずつ、
丁寧に解き明かしていきます。
自動車保険における等級とは何か?基本の仕組みを理解しよう

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自動車保険を選ぶ際に最も基本となる制度が「等級制度」です。
これは、保険契約者が過去にどのような運転をしてきたか、
事故の有無はどうかという運転実績を評価し、
保険料の割引率や割増率を決定するための重要な仕組みです。
この制度の正式名称は「ノンフリート等級制度」と呼ばれ、
個人や法人が契約する一般的な自動車保険
(営業用を除く)に適用されるものです。
この制度によって、
1等級から20等級までの「等級」が設けられており、
等級が高くなるにつれて割引率が上がり、
保険料は安くなります。
反対に、事故を起こすと等級は下がり、
割増率が適用され保険料は高くなってしまいます。
つまり等級とは、
自動車保険における“運転者の信用スコア”の様なものであり、
これが直接保険料に反映されるわけです。
等級制度の「ノンフリート」とは?
等級制度には「フリート契約」と
「ノンフリート契約」という2つの枠組みがあります。
フリート契約は会社などが複数台(通常10台以上)の車を
まとめて契約する場合の特別な契約方式ですが、
個人で契約する自動車保険のほとんどは
「ノンフリート契約」に該当します。
ノンフリート契約では、
事故歴や保険の継続年数などに基づいて、
契約者ごとに等級が管理されます。
そしてこの等級に応じて、
自動車保険における等級と割引率が算出されていくのです。
スタート時の等級は6等級
自動車保険に初めて加入する方(新規契約者)は、
原則として「6等級」からのスタートです。
ただし、家族の等級を引き継いだり、
セカンドカー割引制度を利用した場合は例外もあります。
この6等級から無事故の年数を重ねるごとに、
翌年には1等級ずつアップしていき、
最終的には20等級まで到達可能です。
一方、事故があった場合は、
その内容に応じて等級が1〜3等級ダウンすることになり、
その翌年の保険料に割増が発生します。
事故の影響は1年間だけでなく、
3年間にわたって等級に影響を与えるケースもあるため、
事故対応の重みは非常に大きいのです。
割引率・割増率との関係
等級が上がることで適用されるのが「割引率」、
等級が下がると「割増率」が適用されます。
保険会社ごとに若干の差はありますが、
一般的には以下のような仕組みとなっています:
・6等級(スタート時):割引なし、またはごく小さな割引
・10等級以上:20%〜40%の割引が適用
・20等級(最高):最大で60%近い割引率となる場合も
このように、等級を維持または上げていく事で、
保険料の大幅な削減が見込めるのです。
自動車保険を理解する第一歩は、
この等級制度の基本をしっかりと知る事から始まります。
一見、ただの数字のように見える「等級」は、
長期的に見て数万円単位の保険料差を生む、
極めて大きな存在である事を忘れてはなりません。
等級によって自動車保険の割引率はどのくらい変わるのか?

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「等級が上がれば保険料は安くなる」とはよく聞くものの、
実際にどのくらいの割引があるのかを
ご存じない方も多いのではないでしょうか。
この「割引率」は、自動車保険における保険料の計算で
非常に重要なものです。
保険会社は、
事故リスクの少ない契約者に対して保険料を優遇することで、
安全運転を促しつつ、公平性を保とうとしているのです。
等級別の割引率の目安とは?
一般的に、自動車保険の等級は1等級~20等級までで
スタートは6等級からです。
以下は、ほぼすべての損害保険会社で共通している
割引率(または割増率)の一例です。
| 等級 | 割引・割増率(目安) | 説明 |
|---|---|---|
| 1等級 | 約+64%割増 | 事故頻度が非常に高く、リスクが大きいと判断される |
| 6等級 | 約−10%割引 | 一般的なスタート等級。無事故が続くとここから上昇 |
| 10等級 | 約−35%割引 | 安全運転を継続している証。割引が大きくなるゾーン |
| 15等級 | 約−50%割引 | 多くの方が目指す中間ゴール地点とも言える等級 |
| 20等級 | 最大−63%割引 | 無事故を長年維持したドライバーが得られる最上級の割引率 |
※保険会社や契約内容によって割引率は若干異なる場合があります。
この様に、等級が10を超えた辺りから割引率の恩恵が一気に増え始め、
20等級に到達すると、
実に保険料の半額以下になるケースも珍しくありません。
割引率に影響する保険の種類や条件
等級制度は基本的に対人・対物・搭乗者傷害・人身傷害などの
「主契約部分」に対してのものですが、
「車両保険」や一部の特約については、
別途条件が設けられていたり、割引率が異なる場合もあります。
また、年齢条件や運転者限定の範囲、
セカンドカー割引の有無等も
割引率の実際の影響要素として大きな役割を果たします。
つまり、等級だけでなく契約内容そのものが、
割引率の適用範囲に微妙な差を生むということです。
「割引率が高ければいい」とは限らない?
ここで注意が必要なのは、
「割引率が高い=必ず保険が安い」とは限らないという点です。
なぜなら、
保険料の元になる「基準保険料」が、
保険会社や契約内容によって異なるからです。
例えば、A社では20等級で−63%の割引でも、
基準保険料が高いため
実際の支払いは割高になることがあります。
一方でB社は割引率は−60%とやや低いものの、
基準保険料が低いため、
総支払額が安く済むこともあるのです。
そのため、自動車保険における等級と割引率を確認する際には、
必ず「割引率だけを見る」のではなく、
トータルの支払額で比較する必要があります。
割引率の高さは魅力的ですが、
それ以上に契約内容の見直しと適正な比較が欠かせません。
等級と割引率は確かに大きな節約要素ではあるものの、
それだけに囚われず、
自分にとって必要な補償内容や保険金額のバランスを見極めることが、
最終的に「得する自動車保険選び」へと繋がるのです
等級はどうやって決まる?契約と事故が与える影響

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自動車保険の等級は、契約時に決まるものではなく、
契約の継続状況や過去の事故履歴によって
毎年変動する「動く評価基準」です。
契約者の保険利用状況が
等級にどの様に影響するかを正しく理解することで、
長期的に安定した保険料での契約を維持しやすくなります。
等級は契約内容と前年の結果によって決まる
毎年、保険の更新時期になると、
自動車保険会社は前年度の契約内容および事故履歴をもとに、
次年度の等級を決定します。
基本的なルールは以下の通りです:
・無事故の場合 →
等級が1つ上がる(=割引率が上がる)
・事故ありの場合 →
事故内容によって1~3等級ダウン(=割増率が加算される)
たとえば、自動車保険における等級と割引率の制度では、
交通事故が「保険金を伴う事故」として処理された場合、
等級が一気に下がり、割増率が加算されます。
しかもこの影響は一過性ではなく、
多くの場合「3年間」継続して割増がかかるため、
慎重な運転が重要になります。
等級が下がる原因になる事故とは?
事故によって等級が下がるかどうかは、
「保険金を支払ったかどうか」が判断基準となります。
以下の様なケースでは、等級が下がる対象となります。
・相手方への賠償で保険金を支払った(対人・対物)
・同乗者への人身補償(搭乗者傷害)
・自身の車両の修理(車両保険)
・自損事故による修理(単独事故)
・盗難やいたずらに伴う補償支払い
これらの事故により保険金を支払った場合、
多くは3等級のダウン+事故有係数の適用期間3年となります。
この間、同じ等級でも割引率が大きく下がるため、
事実上の“重たいペナルティ”になります。
ノーカウント事故の存在
一方で、すべての事故が等級ダウンの対象ではありません。
代表的なのが「ノーカウント事故」と呼ばれるケースです。
例えば以下の様なケースでは等級は下がりません:
・自転車事故など、被保険者が関係しない事由での補償
・事故後の法律相談費用の請求(特約)
・ロードサービスの利用に関する費用
・搭乗者のケガによる通院保険金の請求(等級に影響しない設計)
こうした「ノーカウント事故」に該当すれば、
保険金の支払いが発生しても等級には影響せず、
次年度も等級アップが可能です。
事故あり等級・事故なし等級という考え方
自動車保険には「事故あり」「事故なし」という分類があり、
等級が同じでも、
事故の有り無しで適用される割引率が大きく異なります。
たとえば「13等級・事故あり」と「13等級・事故なし」では、
最大で20%以上の保険料差が出る事があります。
これは、「損害保険料率算出機構」が設ける「係数」に基づいて
各保険会社が保険料を算出するためで、
等級制度の中でも最も複雑なポイントの一つです。
事故を起こしたときに
「等級が下がるだけ」と考えるのではなく、
その影響が3年間続き、
保険料全体に大きく関わるという事実を意識することが必要です。
こうした仕組みを理解することで、
事故発生後の対応や
保険継続の判断にも大きく役立つでしょう。
等級がダウンするケースと割増率の関係を知っておこう

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自動車保険の契約において「等級が下がる」とは、
単にランクが落ちるだけではなく、
翌年以降の保険料が大きく跳ね上がるリスクを意味します。
この影響を把握せずに契約更新をすると、
「去年より高くなってる…なぜ?」という疑問に
直面しやすくなるため、
割増率との繋がりを理解しておくことが重要です。
等級ダウンに加えて「事故有係数」も適用される
事故によって等級が下がると、
ただ数値が減るだけではありません。
その契約者に対して「事故有」という区分が付き、
以降の保険料の計算において
「事故有係数」という特殊な係数も勘案されます。
この係数は損害保険料率算出機構が管理しており、
「事故なし」と「事故あり」では同じ等級でも
保険料がまったく異なる仕組みになっています。
たとえば:
・13等級(事故なし):割引率約48%
・13等級(事故あり):割引率約23%
というように、同じ等級でも事故歴によって
25%以上も差が生じるケースも存在します。
等級ダウンの種類とその影響年数
事故の内容によって、等級ダウンの度合いや
事故有係数の「適用年数」が異なります。
以下は代表的な例です:
| 事故の種類 | 等級ダウン数 | 「事故有係数」適用期間 |
|---|---|---|
| 車両保険使用(過失あり) | 3等級ダウン | 3年間 |
| 対人・対物賠償事故 | 3等級ダウン | 3年間 |
| 車両保険使用(いたずら) | 1等級ダウン | 1年間 |
| ロードサービス利用 | 0等級ダウン | 0年間(ノーカウント事故) |
この様に、事故の種類や契約内容によって、
等級への影響と割増の持続期間は異なります。
特に車両保険を使うと
ちょっとした修理であっても
「保険を使った」という実績が残り、
3年間の重い割増がつく原因になりかねません。
小さな修理でも保険を使うか?判断が重要
たとえば、5万円程度の修理費がかかる傷ができた場合、
車両保険を使えば支払いはゼロになるかもしれません。
しかし、自動車保険における等級と割引率の仕組み上、
その年に3等級もダウンし、
以降3年間の保険料が割増されるとしたら、
結果的に支払総額は修理代より高くなることもあります。
このように、「保険は使えば得」とは限らず、
長期的視点で見た判断が必要になります。
「事故あり係数」の期間終了後はどうなる?
事故有係数は一定期間が経過すれば元に戻ります。
たとえば、事故後3年間が経過すると、
翌年からは「事故なし係数」が適用され、
通常の割引率に戻ります。
ただし、その間の等級上昇は
「事故なし時」と比べて遅くなるため、
損失回復には時間がかかります。
割増率の適用は、
一度事故を起こすことで
複数年にわたり保険料を押し上げる要因となります。
そのため、目先の負担を減らすことよりも、
「将来の保険料負担をどう減らすか?」という視点が、
賢い保険契約において非常に重要になります。
無事故を続けるとどうなる?等級アップと割引の実態

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自動車保険に加入している限り、
「無事故であること」が最も強力な割引手段になります。
何年も事故を起こさずに運転を続けることによって、
等級は自動的にアップし、
それに伴って割引率も増加していきます。
この「安全運転=割安保険料」という仕組みこそが、
等級制度の最大のメリットなのです。
無事故による等級アップの流れ
保険契約を1年間継続し、その間に事故を起こさなければ
次保険年度に等級が1つアップします。
新規で6等級から契約した場合、
無事故であれば以下の様に等級が上がっていきます:
| 経過年数 | 等級 | 割引率(目安) |
|---|---|---|
| 初年度 | 6等級 | −10%程度 |
| 2年目 | 7等級 | −20%前後 |
| 5年目 | 10等級 | −35%前後 |
| 10年目 | 15等級 | −50%程度 |
| 14年目 | 20等級 | −63%前後 |
等級が1つ上がるごとに、
保険料に対する割引率はじわじわと増加していき、
最終的には支払う保険料が半額近くになることもあります。
等級20になると何が変わる?
20等級は、ノンフリート等級制度での
“最高位”に位置づけられる等級です。
この等級になると、
一般的な契約であればほとんどの保険会社で
最大割引(60%〜63%前後)が適用され、
非常に有利な保険料で契約を続けられます。
ただし、割引率が高くなる反面、
20等級になってから事故を起こすと一気に
「17等級・事故あり」に落ちてしまい、
しかも3年間の事故有係数適用というペナルティも加わります。
つまり、高い等級を維持するには、
継続的な安全運転が不可欠であり、
事故による影響は一層大きくなるといえるでしょう。
無事故期間が長いと信頼度も上がる
自動車保険は
「リスクに応じて
保険料を変える」という性質を持っています。
そのため、
無事故期間が長い契約者は保険会社からの信頼度も高くなり、
割引だけでなく、
保険金の支払い対応や事故時のサポートなどで
優遇を受ける可能性もあります。
例えば:
・保険金請求の際に手続きがスムーズ
・特約の提案内容に幅が出る
・長期契約や更新時の割引が追加されることも
このように、自動車保険の等級と割引率は、
単に数字上の割引だけでなく、
保険全体の“取り扱われ方”にまで影響を及ぼしていくのです。
無事故だけど走行距離が多い場合は?
無事故を続けていても、走行距離が極端に多いと、
保険料がやや割高になることがあります。
これは、事故を起こしていなくても
「事故に遭う可能性が高い」と保険会社に見なされるためです。
そのため、年間の走行距離が多いドライバーは、
走行距離に応じたプランを選ぶか、
定期的な見直しを行い、
より適した補償内容を選ぶ必要があります。
等級アップによる割引の恩恵は、
コツコツと無事故を積み重ねた人だけが得られる信頼の証です。
短期間では得られない長期的な割引を手にするためにも、
日々の運転には慎重さと意識が求められるのです。
セカンドカーや家族の保険にも適用される等級制度の考え方

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自動車保険の等級制度は、実は本人だけでなく、
家族やセカンドカーの契約にも関係してくる制度です。
ひとつの家庭内で複数台の車を所有する場合、
契約内容によっては
「二台目割引」や「等級の引き継ぎ」が適用でき、
保険料を大きく抑えられる可能性があります。
「自分の保険だから、自分の車だけ」と思い込まず、
家族全体の保険状況を見直しておくことが、
無駄のない保険設計へと繋がります。
セカンドカー割引とは?
セカンドカー割引とは、
既に自動車保険に加入している人(主に家族)がいれば
2台目以降の車に対して適用される割引制度のことです。
通常、保険の新規契約は6等級から始まりますが、
以下の条件を満たすと「7等級から」スタートできます。
セカンドカー割引を適用するための条件(例)
・1台目の車が11等級以上で、事故あり係数適用期間がない
・同居の親族が1台目の契約者である
・2台目の保険契約者が同じく本人または同居の親族である
・台数が2台以上になる新規契約である
この場合、2台目の車は自動車保険における等級と割引率において
有利な「7等級・事故なし」で契約できるため、
保険料を抑えたスタートが可能になります。
家族間で等級を引き継げる?
もう一つ重要なのが「等級の引継ぎ制度」です。
契約者が保険を解約する場合、
その等級は無効になるわけではなく、
一定の条件を満たせば家族間で引き継ぎは可能なのです。
引き継ぎが可能な相手は、
原則として「同居の親族または配偶者」に限定されます。
たとえば、お父さんの車の契約を息子に変更する際、
お父さんの等級(たとえば20等級)を
そのまま息子が引き継ぐことで、
息子の保険料は大幅に安くなります。
また、同居していない子どもに対しても、
「別居の未婚の子」であれば
例外的に引き継げるケースがあります。
保険会社ごとに扱いが異なるため、
引き継ぎを検討する際は事前に確認が必要です。
セカンドカーや家族の保険契約における注意点
家族間で等級を共有・引き継ぐ制度は非常に便利ですが、
いくつか注意点もあります。
・一度引き継いだ等級は元の持ち主には戻らない
・引き継ぎ後に事故を起こすと、影響は新契約者に及ぶ
・契約時の「記名被保険者」や「所有者」が誰かによって制限が発生する場合がある
・ノーカウント事故の扱いも、引き継ぎ後の契約内容に影響することがある
保険会社によって細かい条件が異なるため、
家族での引き継ぎやセカンドカー割引を活用する際は、
契約者や記名被保険者の関係性を
しっかりと把握しておくことが必要です。
等級の共有・引き継ぎが家計に与える効果
車を複数所有している家庭では、
等級制度を正しく活用するだけで
年間数万円以上の差が生まれることがあります。
特に20代の若年層が車を購入する場合、
家族の高い等級を引き継げれば
保険料の負担を劇的に減らすことが可能です。
また、二台目割引を利用して
7等級からスタートすれば、
1年無事故で運転すれば8等級へと昇格し、
さらに保険料が下がっていきます。
等級制度は「個人のもの」と考えるのではなく、
「家族単位」で見ていくことで、
より大きな保険料の節約に繋がります。
見落としがちな家族間の保険活用こそ、
最も効率的で賢い等級制度の使い方と言えるでしょう。
損害保険料率算出機構が関わる等級と割引率の設定とは

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自動車保険の等級制度や割引率は、
保険会社が独自に決めているわけではなく、
「損害保険料率算出機構(通称:算出機構)」という機関が
中心となって整備・運用しています。
この仕組みを理解することで、
保険会社がどの様に保険料を決定しているのか、
その背景がよりクリアに見えてきます。
損害保険料率算出機構はどのような組織か?
損害保険料率算出機構(以下、算出機構)は、
国(金融庁)の認可を受けた公益的な組織で、
日本全国の損害保険に関するデータを収集・分析し、
各保険会社が参考にする「保険料率の基準」を作成しています。
具体的には以下の様な役割を担っています:
・交通事故発生件数や損害額の統計データの収集
・保険商品のリスク分析(事故率や損害の傾向)
・保険料率の設計・改定の提案
・等級制度(ノンフリート等級制度)の基準の策定
この機構が全国規模のデータから合理的に作成した指標が、
自動車保険における等級と割引率のベースになっているのです。
保険会社ごとに違いがあるのはなぜ?
保険料率の基本は算出機構が提示しますが、
実際の保険料は各社が
自由に設定できる「参考純率制度」が採用されています。
つまり、各社は算出機構のデータをもとに、
独自のリスク評価・販売戦略に応じた保険料を算出しているため、
同じ20等級でも保険料が異なるのです。
例えば:
・A社は「若年層向けに安く」設定
・B社は「事故歴がある人に厳しく」設定
・C社は「インターネット専用プランで割安に」
というように、等級制度の「枠組み」は共通でも、
保険料や特約の内容には独自性があります。
等級と事故有係数の管理も算出機構が担う
等級制度では、事故を起こすと「事故あり係数」が適用され、
3年間などの一定期間は割引率が下がります。
この事故有係数の仕組みも、
算出機構が全国共通の基準として設けているもので、
保険会社はすべてこの基準に則って
等級のアップ・ダウンや割増・割引を適用しています。
これにより、契約者が保険会社を変えた時でも、
等級や事故履歴は正確に引き継がれ、
公平な保険料が設定される仕組みになっているのです。
算出機構が行っている最新の取り組みとは?
算出機構は、時代の変化に合わせて
制度の見直しや新制度の導入も行っています。
例えば以下の様な動きがあります:
・台風や大雪など自然災害による損害の統計反映
・EV車や自動運転車のリスク評価の整備
・高齢者ドライバーに関する割引・割増の新制度検討
・「いたずら」「盗難」などの非接触事故に関する見直し
この様に、等級制度は一度決めたら終わりではなく、
社会情勢や車の進化に合わせて常に見直されているのです。
等級や割引率の背後には
損害保険料率算出機構という存在があり、
国全体の安全性や公平性を守るための仕組みが働いています。
保険会社ごとの違いに惑わされる前に、
この基盤の理解を持っておくことが、
より良い保険選びへの第一歩になるでしょう。
等級を上手に活かして自動車保険料を節約する方法

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「等級が高ければ安くなる」と知っていても、
それを最大限に活かす方法を
具体的に実践できている方は意外と少ないものです。
保険料を節約するには、単に等級を維持するだけでなく、
等級制度の性質や運用ルールを理解し、
自分にとって最も有利な保険契約を選ぶ必要があります。
ここでは、自動車保険の等級と割引率を
最大限に活用するための実践的な方法を紹介します。
保険を「使わない判断」をする勇気を持つ
小さな事故や軽微な修理でも、
「とりあえず保険を使おう」と考えてしまうと、
等級は3つ下がり
3年間の割増率が適用されることになります。
結果として、3年間で
数万円~十万円単位の保険料増加につながるケースもあります。
たとえば:
・修理費用:5万円
・保険使用による3等級ダウン
・割増額合計(3年間):9万円
このように、保険を使うことが逆に損になることもあるため、
「保険は本当に必要なときに使う」という考え方が大切です。
代理店よりインターネット申込が有利なケースも
近年では、
多くの保険会社がネット専用の割引制度を用意しており、
等級による割引に加えて、
インターネット割引で更に保険料が抑えられることがあります。
・インターネット割引:最大10,000円程度
・継続割引や早期契約特典も併用可能
このような仕組みを利用すれば、20等級+ネット割引で、
一般的な代理店契約よりもトータルで安く抑えることが可能です。
セカンドカー割引や家族内等級の引き継ぎを活用する
前述の通り、2台目以降の車に保険をかける場合
セカンドカー割引を活用することで、
6等級ではなく「7等級・事故なし」からスタートできます。
また、家族間の等級引き継ぎも非常に効果的です。
親から子へ、あるいは配偶者間での等級移転により、
新規契約でありながら
20等級からスタートできることもあり、
保険料の節約に直結します。
等級の持ち主が変わっても、
その等級の価値は引き継がれるため、
家計全体で保険戦略を立てることが節約のカギとなります。
補償内容の見直しも忘れずに
節約を重視するあまり、
対人・対物・車両保険などの補償を最低限にすると、
いざという時に高額な自己負担が発生する可能性があります。
逆に、
補償内容を充実させすぎて割高になっているケースもあるため、
自分のライフスタイルに合った補償設計が求められます。
たとえば:
・年齢条件の見直し(全年齢 → 30歳以上補償など)
・運転者限定の設定(本人限定、家族限定)
・車両保険のタイプ変更(一般型 → エコノミー型)
など、契約内容を自分の運転環境に合ったものにすることで、
無理なく節約が可能になります。
保険料シミュレーションの活用
各保険会社の公式サイトでは、等級や条件を入力するだけで、
簡単に見積りができる
「シミュレーションツール」が用意されています。
これを使えば、自分がいま何等級で、
どの保険会社が最も安くなるのかを具体的な金額で比較できます。
節約の第一歩は、「なんとなくの契約」をやめて、
自分で比較・選択することです。
ツールを活用しながら、
複数社の保険内容と金額を比べることで、
条件の良い保険を見つけることが出来ます。
等級の引継ぎや中断証明の発行方法について

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転勤や海外赴任、一時的な運転中止など、
車を手放したり保険を解約する場面でも、
これまで積み上げた等級を無駄にする必要はありません。
「等級の中断制度」や
「等級の引継ぎ制度」を上手に活用することで、
次に保険に加入する際にも、
以前の割引率をそのまま反映させることが出来ます。
これは、自動車保険における等級と割引率の制度が
「運転実績を評価する」ことを基本としているからこそ
成り立つ仕組みです。
等級の引継ぎとは?
等級の引継ぎとは、
ある契約者が自動車保険の解約後
再度契約をする際に、
以前の等級を引き継いで新しい保険契約に適用する制度です。
これは以下の様な場合に利用されます:
・親が使っていた等級を、同居の子どもに引き継ぐ
・配偶者が車を手放した後、自分が新規契約をする
・同一人物が別の車で再契約する場合
等級を引き継ぐ際には、
保険証券や契約内容の確認が必要となり、
契約者や被保険者が誰かによって、
引継ぎの可否が変わってきます。
また、引き継ぎの申請は
「契約時」にしかできないため、事前準備が重要です。
中断証明書とは?
中断証明書は、一定期間の自動車保険の中断後の
再度契約時に、等級を復活できる制度です。
車を手放したり、海外転勤・留学などで
長期間保険に加入しない場合などに発行しておくと、
帰国後や再契約時に「過去の等級」を使って保険に加入できます。
主なポイントは以下の通りです:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | ノンフリート契約の満了・解約者(等級がある人) |
| 有効期間 | 中断から10年間(保険会社により異なる) |
| 必要書類 | 中断証明書申請書、保険証券、解約証明書など |
| 発行タイミング | 解約時または解約直後(遅れると申請不可) |
| 再契約時 | 有効な証明書を提出すれば、旧等級を適用可能 |
特に注意すべきなのは、有効期間の「10年」ルールで、
この期限を過ぎると等級は無効になります。
中断証明の発行方法
・保険解約時に申請意思を伝える
保険会社に対して
「中断証明書の発行を希望する」と明確に伝える必要があります。
・必要書類の提出
申請書、保険証券コピー、車両売却証明などを準備します。
・保険会社による確認と発行
書類確認後、数日〜数週間で中断証明書が発行されます。
・再契約時に提出
他社での再契約時にも、中断証明書があれば等級が復活します。
この制度は、長期間車を使用しないときでも
「努力して得た等級」を無駄にせず、
将来に備えるための大切な制度です。
引継ぎ・中断で注意すべき点
・引継ぎは「一方通行」で、元に戻せない
・中断期間が10年を超えると無効
・同一人物・同一住所でないと引継ぎ不可な場合がある
・中断証明の申請は、契約終了から一定期間内(通常13か月以内)
これらを見落としてしまうと、せっかくの高等級がリセットされ、
「6等級スタート」に逆戻りしてしまうことになります。
せっかく無事故で積み重ねてきた等級を失わないためには、
「引き継ぎ」や「中断証明」の制度を早めに理解し、
行動しておくことが大切です。
万が一に備えて、保険解約や車両売却の際には、
必ず保険会社に確認する様にしておきましょう。
等級と割引率を活かすための自動車保険のまとめ

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自動車保険を取り巻く情報は非常に多く、ネットや代理店、
広告などを通じて多くの選択肢が提示されますが、
その中でも絶対に見落としてはいけないのが「等級制度」です。
等級とは、
契約者の運転歴や保険利用履歴をもとに
保険料の割引、割増率を決定する評価制度であり、
保険料の金額に直接影響を与える最重要項目です。
自動車保険における等級と割引率を正しく理解していれば、
事故を起こさなかったことで得られる
“報酬”としての割引を着実に享受でき、
反対に事故を起こしたときの“ペナルティ”も
きちんと理解した上で対応できます。
等級制度のポイントを振り返る
・初回契約時は6等級からスタート
・無事故で1年ごとに1等級ずつアップ(最大20等級)
・事故発生時には1~3等級のダウン+事故有係数適用
・割引率は最大で60%以上にもなる(20等級・事故なし)
・事故があると「事故あり割引率」が適用され、負担増加
この制度は、
契約の継続年数や事故履歴に応じて誰にでも平等に評価されるので
保険会社を変更しても等級の管理は
損害保険料率算出機構により厳密に運用されています。
等級を活かすための具体的な行動
等級をただ維持するだけでなく、
「どう活かすか」が今後の保険料を左右します。
以下の実践的な対策は、すべて保険料の節約に直結する行動です。
・軽微な事故では保険を使わず、実費で済ませる選択肢を持つ
・家族間の等級引継ぎやセカンドカー割引を積極的に活用する
・無事故期間を意識して、安全運転を継続する
・契約更新時には、補償内容や割引条件を見直し、適正化する
・インターネット専用保険やダイレクト型保険のシミュレーションを活用する
・中断証明制度を使い、保険を中断しても等級を保存する
保険選びで再検索をしなくて済むために
本記事では、
自動車保険における等級と割引率に関する制度の基本、
適用条件、ダウンやアップの要因、
引継ぎ制度や中断証明の取り扱いまで、
幅広くかつ実務的な視点で解説してきました。
今後、保険の更新や新規契約を検討する際、
この記事を読み返すことで
「何を基準に選べば良いか」がすぐに分かる様になるはずです。
再検索する必要はありません。
これが“等級と保険料の真実”の全体像です。
今の等級を理解し、上手に活かすことは、
無駄な出費を抑えるだけでなく、
家族や将来の生活にも大きな安心をもたらす選択になります。
保険を「ただ加入するもの」ではなく、
「戦略的に使うもの」へと変えていきましょう。